2013年8月11日に、男鹿市北浦の定置網で大型のサメ類が漁獲された(重量、長さは不明)。
関係者からの写真(上)によれば、特徴は、@胸鰭が大きいこと、A吻が伸びていること、B体色は青緑色であること、C斑紋はないことなどであった。
これらの特徴から、今回捕獲されたのはヨシキリザメと推察される(石原元
博士にお教えいただいた)。
本種は太平洋の高緯度でも漁獲され、北海道でも記録されており、宮城県気仙沼ではヒレザメの5割以上がヨシキリザメということだ。今回のものは、太平洋から津軽海峡経由で南下したのか、対馬海流に乗って北上したのが不明である。
ヨシキリザメは決して安全ではないが、人が攻撃した例はそれほどない。沖縄県で女の子が父親のボートから浮き輪で曳かれていて足に噛み付かれた例があった。これは、まさに餌に食いついてこい、と言う状況であろう。
なお、8月、9月に秋田県沿岸でマダイやアカムツの延縄がサメ類で大被害によりまったく漁獲ができない状況となったが、本種の可能性も考える。また、1992年愛媛県松山沖でタイラギ漁師による襲撃もあったが、それはジョーズとして危険で有名なホホジロザメであった。 |