No.26 八郎湖は生きている
 八郎湖には水があり、そこに生きものがいて、人がいる。2月の八郎湖、表面は結氷していても、その下には水があり、ワカサギがいる。そして、そこに人がいて釣りをしている。
 八郎湖東部承水路の大潟橋に行った。2月22日、土曜日の昼、零下2度、10数人が釣りをしている。寒いため、テントやビニールの小屋を置き、氷に穴を開け、ときどき穴に薄い氷が張ってくるとザルですくう。厳冬季に外で活動するには、準備が基本だ。
 それもこれも、ワカサギを釣り、食べるためだ。順番から言えば、八郎湖があり、そこにワカサギあり、だから、釣り人がいるのだ。八郎湖があるから、地元住民、漁業者、加工業者、釣り人などがいるのだ。

 八郎潟は男鹿半島の付け根にあり、海と繋がる汽水湖で、面積は国内第二位であった。しかし、1957年に干拓が着工され、1961年に防潮水門が締め切られ、1977年に竣工した残存水域は淡水湖になり、現在の八郎湖の名称となった。それでも約五分の一の水域が残り、現在でも数百人の漁業者がおり、ワカサギは国内3番目の漁獲量を生産し、獲れたものは鮮魚や佃煮などに利用されている。

 平成26年3月9日に、「八郎湖の流域間管理と地域連携」(チラシ参照)が行われます。我々、秋田水生生物保全協会も出席しますので、ぜひ、参加ください。
写真1 大潟橋に近づくと、テントや人が見える 写真2 最近は、テントもある
写真3 ビニール小屋もある 写真4 典型的なワカサギ釣り。左上に見えるのが大潟橋
写真5 穴に張る氷をすくうザル
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