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 ユネスコの無形文化遺産に、「和食」の登録が決まった。その理由は次の4つだ。
・新鮮で多様な食材とその持ち味の尊重
・栄養でバランスに優れた健康的な食生活
・自然の美しさや季節の移ろいの表現
・正月行事などの年中行事との密接な関わり
 この遺産に対応した食べ物を考えると、言うまでもなく、季節ハタハタが出てくる。
その今しか食べることができない季節ハタハタを、しょっつる鍋で食べた(写真1)。その際、ご飯の上にブリコをのせて食べてみた(写真2)。この食べ方は、男鹿市相川の季節ハタハタ漁業者に「季節ハタハタで一番好きな食べ方は」と聞いたところ、この食べ方が一番で「納豆のように、ずるずるとすするんだ」と答えたからだ。
 今回初めてこの方法で食べたが、驚いた。実に食べやすく、いくらでも食べることが出来る。くせが無く、上品な味だ。次に、ブリコではなく、身の部分で食べた(写真3)。やはり、ハタハタとしょっつるとご飯は実によく合う。これまで、しょっつる鍋には日本酒と決めていたが、これからは、季節ハタハタのしょっつる鍋と白飯だ。しょっつるに入った魚のエッセンスと塩味が、ご飯に実によく合うのだ。
なお、食べる前にハタハタの内臓が落ちないようにしながら、頭部と胸鰭を切る(写真4)。しょっつる鍋は最初に汁を薄く入れ、それから徐々に好みに合わせながら入れる。沸騰してきたらハタハタを入れるが、煮すぎてブリコが硬くならないように様子を見ながら入れる。地元では「ハタハタは馬の息がかかればよい」と言われている。
 それにしても、季節ハタハタとしょっつるが一緒になることにより、初めて新たな世界が現れる。今、季節ハタハタを思う存分食べることができる幸せ。

写真1 季節ハタハタ雌雄のしょっつる鍋 写真2 ご飯にのったしょっつるのブリコ
写真3 ご飯にのったしょっつる鍋のハタハタ 写真4 食べる前の準備
ハタハタの多様な世界
G 季節ハタハタを食べる幸せ
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